駆込み女と駆出し男をみました

 

監督 原田眞人
脚本 原田眞人
原案 井上ひさし『東慶寺花だより』

出演者 大泉洋 戸田恵梨香 満島ひかり

配給  松竹
公開 2015年5月16日

予告編です。
予告編を見ただけで涙が溢れてくるのは、
はっきり言って、卑怯な手を使っている!と言えます。

1分間セリフを中心に見せ、概要を伝えた後に、
一拍置いて感動的な壮大な音楽をのせています。
これ、映像をよく見せる王道ですね。

映像は、悲しいかな、音楽なしでは難しいのです、やっぱり。

さて、本編を見たのですが、あれあれあれ、という感じ。
予告編が良すぎたのか、
監督の今までの作品が良かったため(「クライマーズハイ」「わが母の記」)期待しすぎたのか、

見終わった感想としては、画が美しく、またロケ地のお寺も素晴らしく雰囲気が良い。
しかし、もう少し見ていたいと思うところで、シーンが終わってしまう。
物足りない!

これ、井上ひさし原作なんですよね。
群像劇を得意とする井上ひさしという印象が私にはあります。

で、群像劇の面白さというものは描かれてなかったかなと。
群像劇とは、
いろいろな背景を背負った人たちが登場し、
いろいろなドラマが乱立し、だけれども、その一つ一つ全てが物語として成立し、
見終わった後に、なんとも言えない、人生とは、生きるとは、社会とはみたいなものを
感覚的に感じることができるものです。

原田監督は、社会派を得意とするので、こういう人情派はちょっと違ったかなと。

勝手な本当に勝手な思いですが、
是枝監督とか、沖田監督とか、後、ちょっとずれるかもしれないけど、
崔監督の方が良い作品に仕上げられたかなと。

あと、役者さんは、大泉洋は、若い頃の石坂浩二を思わせる、色気というか、なんでしょうね、あの魅力は。

でもって、戸田恵梨香、なぜ、戸田恵梨香なのだろう。
満島ひかりがいるもんだから、なおさら意味がわからん、立ち位置がわからんことになっています。
うん、わからん。
二階堂ふみとか見たいな、小さくて無邪気で可愛い、そういう役者さんを使って欲しかったです。