4K トンビの兄弟が餌のとりあいと独り占め その2

早朝、九頭竜川の河川敷にて。
兄弟の区別がつかなくなってきて数日。
いよいよ全員が飛べるようになりました。
どうやら着地がおぼつかないのが末っ子なのでしょう。
ガサガサと音を立てて枝につかまっています。
大空を舞うにはもう少し練習が必要かもしれません。

トンビの雛たちは午前中は巣で餌をもらい午後から飛ぶ練習…
みたいな流れで日々を過ごしているように見えます。
その為、早朝は兄弟も巣の中もしくは近くにいることが多いです。

この日は朝一番から親鳥が大物を捕まえて来ました。
見た所、鳥の雛か小鳥の骸でしょうか。
親鳥が巣へ餌を運んでくると、
巣の周りにいた兄弟が一斉に巣へ戻ってきます。
するともう大変です。
少し前なら可愛らしく見えた餌のとりあいも、
体が大きくなるともう戦いです。
さすがに流血騒ぎまではいかないのですが(今の所)、
先に口をつけたが独壇場。
お腹が膨れるまでは譲ろうとしません。

しかもこの日は巧妙な技まで身につけていました。
なんと、羽で餌を覆って他の兄弟から取られないようにするのです。
賢いのですが、そこまでして餌をよこすまいとする様を見ると
少々気品にかけるようにも感じます。
その後途中で一悶着あり、横取りされそうになるのですが、
これを死守した報いと言わんばかりのひどい剣幕の嵐。
横取ろうとした兄弟も肩をすくめて縮こまってしまいます。
弱肉強食の自然界では、仲良しこよしでご飯を譲り合うなんて兄弟間でもないのでしょう。
その時、末っ子は他の枝から傍観していました。
縮こまっていた雛(仮に次男)は、食べていた長男が巣から離れた後に余った部分を食べていました。
そして、しばらくしてから親鳥が運んできた小魚をゆっくり食べることができました。
早く自分の好きなタイミングで獲物をとれるようになれるといいですね。