ということで、本日は精進料理篇最終章です(2話完結
前回は朝食篇だったのですが、本日は夕食篇です。
つべこべ言わずこちらです。
なんだこりゃー!!!!
精進料理は質素なものだという印象はどこから来ているんだ!?
宿だからそりゃ…そーなるとしても、こんなことになるのか!?
だが、やはり肉はいっさい使われていない。
大食いの方なら思うところ「これで腹が膨れるのか?」と。
膨れます!
安い、うまい、多いの大三元ご飯ばかり食べていると
見てくれの量や肉要素だけで判断しがちですが、
真の満腹とはまさにこの料理にあり(もはや意味不明
お漬物や小鉢。
もはやこれだけでご飯を無限に食べれる。
塩くどいからではなく、素材の味がここまでご飯促進剤になったのは初めてでした。
天ぷらは、ゴボウ・サツマイモ・にんじん・ピーマン…あとなんだっけな?5種類くらいありました。
海老がいない天ぷら…、誰がメインなの?
みな、全てメインでした。
天ツユではなく、抹茶塩なのが高感度ぎゅんぎゅんあがりましたね!
そして、煮物系。
彼らを田舎くさい味だとかパッとしない味だとかで遠ざけているあなた、
これが日本ですよ。
煮物はちょっとした加減で味が濃くも薄くも重くも軽くもなる繊細な料理です。
それは味付けだけで制御できるものでもなく、具財の内容によってもがらりと変わります。
ただただ濃い味付け…スーパーのお惣菜の類は誰にでもすぐできますが、
具財の味を活かした煮物は腕に相当な錬度を必要とします。
しかし、ここの料理長は6品目全てのバランスを完全に把握し、見事に表現してきました。
この煮物に敬意を表し、私はこう呼びます。
御煮物様…
ってゆーか、色すげー綺麗でしょ?
中身(味)って極まると見た目にでるんですね。
そしてこの豆腐!
この一見、何食わぬ顔でひとりだけ普通のやつがおるなーと思っていたらとんでもない。
こやつが一番のギャップ賞。何がギャップかって。
おめー豆腐に扮した餅だろ!
いやいや、本当なんですって!豆腐なのかこれは!?
伸びるわけではないのですが、噛みしめる際のモチモチ感、弾力が豆腐という概念ではないです!
目隠しして口の中に入れたら豆腐とは断定できない程食感がまるで違います!
これが本当の豆腐なのだとしたら私は今まで何を食べてきたのだろうか…
下にうっすら見えるのは醤油なのですが、この醤油も刺身醤油かって味わいです。
ただ、刺身醤油のような鋭い濃さとさらさらとした舌触りではなく、
豆腐に絡む粘り気…とろみ(というと言いすぎかな…)があります。
和歌山は醤油の産地でもありますので、何かしら特殊な製法なのでしょうか…。
そして、本日のメイン
ぐつぐつと煮だったこちらの鍋料理…
春菊が苦くない!
これにはびっくり…そのまま食べれる!
程よい渋さというか、春菊って本来こうなんだ!と納得。
何よりこの鍋料理で最大のポイントは…
ポン酢が神がかっています。
「は?」って思うでしょうが、ポン酢がすごいです。
これはもう実際に感じてください。
はっきり言って、こんなうまいポン酢は初めて食べました!
思わず坊さんに聞いてしまいましたもん。
「このポン酢、譲ってください!」
どうやら自家製ではなかったそうなので、いつかどこかで見つけてみせます。
実は和歌山、醤油だけでなく、お酢に関してもかなりの産地だとか。
今回のロケにも深く関わっている和歌山のお酢…
和歌山の食文化は底が見えない…
素材良し、調味料良し、味付け良し、見た目良し…
無敵やんけ!
ちょっとミシュラン!これ食べてください!
星3つどころか太陽10個です!!!
そんなこんな、最後は優しいお味噌汁でしめて
なんとデザートが付いているという…ここまで来ると神様信じたくなる。
しかも、このキウイとイチゴすらうまい始末。
ここくらい酸っぱすぎたり、甘くないとかでもいいのに…
夕食を食べ終わるころには一流シェフが5,6人はいるんじゃないかと妄想が膨らむ料理の数々。
正直、写真と感想でしか皆様にお知らせできないのが非常に残念!
もし旅行をお考えの方々、
是非一度、和歌山は高野山、成福院へ行ってください。
歴史と文化、食と人とのふれあい。
心も体もリフレッシュするだけでなく、
新しい何かが見つかるやもしれません!
ただ、コーヒーは少し濃い目でした!
ということで、いかがだったでしょうか。
和歌山のグルメレポート高野山、奇跡の夕食篇でした!
いよいよ次回はあの有名な和歌山ラーメンについてです!
お楽しみに!
イマギッシュより